LPSO相を圧縮変形した際,試料表面で凸凹を伴ったキンクが観察される前段階に,表面は平坦なままで結晶方位が大きく回転したpre-kink(プレキンク)が形成・発達することが発見されました.

2020/05/14

上の写真はLPSO相の試料表面のSEM像(上段),および白枠の領域で測定した結晶回転量のマップ(下段)です.変形前から変形中期にいたるまではSEM像に目立った変化は見られませんが,結晶回転量は変形極初期から変形とともに徐々に大きくなっていることがわかります.この結果の詳細は,以下の論文に記されています.
“Kink Formation Process in Long-Period Stacking Ordered Mg-Zn-Y Alloy”
Shigeto Yamasaki, Tsubasa Tokuzumi, Wansong Li, Masatoshi Mitsuhara, Koji Hagihara, Toshiyuki Fujii and Hideharu Nakashima
Acta Materialia, 195(2020), 25-34.
https://doi.org/10.1016/j.actamat.2020.04.051