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材料中の析出物の形状についての考察およびその発展

1.析出物を含む先端構造機能材料:析出物の形状の由来

 金属材料の強度を高めるための一つの手段は,材料中に微細な析出物を分散させ複合材料のようにすることである.母相と呼ばれる地になる金属と分散させる析出物の組み合わせや,析出物の大きさ,形状を最適化すると,軽量で強度の高い材料や高導電性と高強度をあわせ持つ材料を作ることができる.
 このような材料設計指針は種々の先端構造機能材料の開発にも応用されているが,適切な状態の分散物を得るためには母相のなかでの析出物の成り立ちを良く理解せねばならない.この理解のためには,1) 析出物が母相の中に埋まっていることによる力学的影響や2) 母相 / 析出物間の界面のエネルギーを複合的に考える必要がある.ここでは,以下,析出物の形状が下図の動画のように球と立方体のあいだの形状として変化する場合を例として,析出物の形状を決めている因子を考察した研究を紹介する.

材料中の析出物の形状についての考察
およびその発展

目次

1.析出物を含む先端構造機能材料:
   析出物の形状の由来

2.球と立方体のあいだの形状の析出物を含む
   合金:電子顕微鏡観察の結果

3.析出物の形状変化にともなうエネルギーの
   変化:観察結果と計算結果の比較

4.超球について:
   析出物と東京ドームの形状の類似性

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